震災被災者の方に於かれましてはお見舞いを申し上げます。
そして、暫くはTVのCMにおいても放映の自粛が相次ぎました。その穴埋めに放送されたのがACの宣伝映像。当然ながらそれはヘビロテとなって、ぽぽぽぽ~ん♪の言葉が視聴者の耳にこびり付く結果となってしまいました。
ぽぽぽぽ~ん♪って流行語大賞でも取りそうな勢いでネット中を駆け巡っているけれども、この元ネタは「あいさつ魔法」っていうACジャパンの全国キャンペ-ンとして、小学校低学年までの子供向けの挨拶励行の啓発を目的に制作された去年からのものです。
音楽とアニメーションに合わせ、一般的に使われる挨拶用語に続いて、動物とかけあわせたユニークな挨拶用語、そして友達が増えていく様子を歌詞にしていおり、テレビ用は15秒・30秒・60秒の3バージョン、ラジオ用は20秒・40秒の2バージョンが存在します。時間が長くなるにつれ、登場キャラクターの動物が増えていき、また、新聞や雑誌に掲載される広告も存在しているようです。
本CMに対する評価としては、被災時のCMとして内容がそぐわないことに苦情を入れる者もいる一方、インターネット上では「不安をかき立てられるニュースの合間に、ほっと癒やされる」と好印象を持つ視聴者も多いという事ですが、ある一定の癒しとして人々こころに届いてる面は少なからずあったと思います。
いまでは、ぽぽぽぽ~ん♪だけが本来の目的から離れて一人歩きし、色んなバージョンやパロディ、MADなどが存在しますが、これは決して不謹慎な事ではなく、文化の発露だと捉えるべきですね。震災被災者の為に何でもかんでも不謹慎、はたまた自粛しろ!・・・と声を荒げる連中がいますが、謹慎厨である彼らの態度にこそ大いに疑問を感じます。
これは乙武さんもツイッターでそう呟いていたそうですが、過剰な自粛ムードは景気の停滞しか招きませんし、それは結局、回り回って被災者の方々を余計苦しめてしまいます。こういう時こそ、ぽぽぽぽ~ん♪って明るく笑って前向きに突き進むエネルギーが大事ですよね。
こんにちは(こんにちワン)
ありがとう(ありがとウサギ)
こんばんは(こんばんワニ)
さようなら(さよなライオン)
まほうのことばでたのしいなかまがポポポポ~ン ♪
そして、これと共に注目して欲しいのが、「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。の言い回しから始まる『こだまでしょうか』・・・・たった一言で相手を傷つけることもできれば、笑顔にすることもできる。接し方しだいで相手の態度も変わる。言葉は人から人へとこだまするという内容ですがこれも反響は凄い様です。
「『遊ぼう』っていうと『遊ぼう』っていう。
『ばか』っていうと『ばか』っていう。
『もう遊ばない』っていうと『遊ばない』っていう。
そうして、あとでさみしくなって、
『ごめんね』っていうと『ごめんね』っていう。
こだまでしょうか、いいえ、だれでも・・・」
これは明治生まれの詩人、金子みすゞの作品ですが、最近では教科書でも取り上げられる人物でもありますので、知ってる人も多いかも。
こういうみずみずしい口語体を明治時代に書いたのは結構驚くべき事ですね。
金子みすゞは1903(明治36)年4月に生まれ最初、西條八十にその才能を認められて若き童謡詩人たちの憧れの星となるんですが、23歳で結婚し、一人娘をもうけその後、夫から詩作を禁じられ、辛い生活ののち離婚。娘を引き離そうとする夫に抗い、1930(昭和5)年3月10日、26歳で短い生涯を終えたという薄倖の詩人なんですけど、没後何十年も経って児童文学者の矢崎節夫らの努力で遺稿集が発掘され、1984年に出版されるや、瞬く間に有名になった人物です。
彼女の詩はかつて、関東大震災において、その被災者に癒しと勇気を与えたとして歴史的に評価されているんですが、また今回、この様な形で日本人のこころ訴えかけることになろうとは誰が想像したでしょう?
彼女の詩の何気ない言い回しや口語的表現はCM通じて私達に大きな愛を訴えかけてきている様でもあります。
私達が出来る事は、決して自粛ムードを煽ることではなく、それぞれの等身大の精一杯で充分だと思いませんか?それは消費であったり、イベントであったり、ボランティアであったり、寄付行為であったり、何でもいいと思うんですよ。
今出来る範囲で構わないから、等身大の精一杯。
何も重く考える必要はありませんよね。
http://sites.google.com/site/quake20110311jp/bokin
ほなな~♪
[2回]
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