05.03.21:01
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04.01.13:32
漫画原作の奥 浩哉は、このGANTZを発表する前にHEN(変)で、同性愛をテーマにした作品である程度の成功を収めていましたけれども、全く違った世界観の漫画でもそれ以上のヒットを出した訳ですね。かなり作品の幅が広いマルチな作家さんです。 現代を舞台にしたSFの体裁はとっていますけど、内容は何だか不条理でもあり、カフカのような世界観も感じられます。作者本人曰く高校時代から暖めていた物であるらしく、必殺仕事人をSFテイストを加えたのだそうです。 不条理とも言える死と隣り合わせの緊張感。こういった作風は鬱作品として結構支持はされ易く、EVAなども大きく言えばこの系統の作品であると思うし、「マドカ・まぎか」もこの延長ではある気がする。 よく残酷なシーンの演出としてそのシーンのバックに爽やかで明るい曲を流すとより残酷性が増し、場面が引き締まると言う方法があります。EVAでも破の中で「翼を下さい」を利用してそんな方法を使っていたし、メトロポリスの劇場アニメでも都市が崩壊するシーンの中でこの演出を巧みに利用していました。大友克弘もこの点を強調しています。 このシュールな演出は映画版GANTZの中でも色々な部分に散見され、例えばラジオ体操の曲を流してみたりとか、むかしのフォークのナンバーを使っています。そしてそれらのシーンは如何にも残酷なのです。そして更にそれを進化させてると思えるのが、GANTZに浮かび上がる文字の効果。。。 GANTZに浮かび上がるオドケタ文字は女子高生のメールの乗りで無邪気に出て来るのに、内容は残酷で登場人物を絶望に陥れる内容ばかり・・・そしてこの無邪気さと書かれている内容のギャップは見る者に恐怖感をおぼえさせる程にぞの残忍性が伝えてくれます。もちろん、○○星人という一見ふざけた演出もGANTZの残忍性を表現するには大きい役割を果たしているにも無視出来ませんね。 リビドーとタナトスを一度に伝えようとするこの表現は今後、作中でマネする作家kさんも出て来るかもしれませんね。 今回の映画はアニメ版のストーリーとほぼ描き切っているような終わり方(少し映画用にアレンジはしていますが・・・)をしていますが、まもなく解決編とも言えるべき後編が用意されているそうです。これは原作とは離れて独自の展開をする模様ですが、作中の不条理感をどこまでスッキリさせてくれるのか、いまの内から楽しみです。 追々、後編についてもブログでは触れてみようと思う。 あらすじ: まったく就職が決まらない大学生の玄野(二宮和也)と、彼の幼なじみで正義感の強い性格の加藤(松山ケンイチ)は、電車にひかれて命を落としてしまう。しかし、黒い謎の球体“GANTZ”が彼らを呼び出し、“星人”と呼ばれる異形の敵との戦いを強いる。加藤は争いを避けるが、玄野はサバイバルに身を投じることを決意する。 ほなな~♪ PR
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