05.03.21:18
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04.16.14:26
監督はクリストファーノーランはもう、ハリウッドではそこそこの地位を確立しているんじゃないかしらん。まだまだ30代後半の若手なんですけどねぇ。個人的にはかなりの才人であると注目してますのん♪ ノーランは最初、メメントと言うかなりローバジェット(低予算)の映画で注目を集め、その才能を世に知らしめました。しかもこの映画の元ネタは実弟の物であり、なんだかウォシャオスキー兄弟を彷彿とさせます。 その後、バットマンビギンズから新シリーズでのバットマンの製作バトンを受け、ダークナイトではその大胆な演出と巧みな心理描写で興行的にも大ヒットを飛ばしました。基本的にこの監督はは常にシリアスでBGMやアクションなど極力控えめなのが特徴であり、心理学に通じた人間心理を探求した作風ですね。脚本の台詞一つ一つ練りに練りこむ徹底性が強く、アクション映画に対しても勧善懲悪な内容と一線を画し悪役や他の脇役にも共感できるように描いているところが非常に面白いです。 そして、このインセプションはノーラン監督の完全オリジナル原作・脚本。当然に期待していい作品です。そしてテーマはズバリ人間心理。そしてその舞台はヒトの夢の中。しかも、本人曰く、10年以上前から自分の中で暖めていた作品だそうです。しかもこの作品、その冒頭から日本が舞台になっていて、渡辺謙も最初から最後まで重要な役回りで出演しまくりです。 結構、日本が出て来るって、ノーランのセンスと無関係ではないんですよね。およそノーランの作品っておよそハリウッドらしくない。さっきも言った様に全く勧善懲悪じゃないし、心理描写がかなり多い。どちらかと言うと日本のSFアニメに非常に近い。。。アキラとかEVA、甲殻機動隊なんかの系統と言っていいかもしれんね。 ・・・・・というわけですから、面白くない筈がない。 でもって、何処がどうイイ!とか、内容でここがイイ!などという話はいくらでも出来るんですが、ネタバレにもなるんで、あまり深く追求するのはよしましょう。。。 ただ、はっきり言えるのは、ハッピーエンドではありません。 あらすじ: この作品における夢の世界を、対象個人の脳に侵入するようなイメージで捉えてはいけない。レオさまはじめ精鋭チームが侵入するターゲットの「夢」は、しかしそのターゲットの脳内だけにある要素で作られているわけではない。エレン・ペイジ演じる「デザイナー」は侵入先の夢の世界を(外部から)細かくデザインできるし、ほかにも姿かたちを自由に変えられる能力を持つ男などが存在する。対象の脳内にいるはずのない(ターゲットが一度も会ったことの無い)登場人物が出てきて、主人公を悩ませる場面も頻繁に出てくる。 ようするに、ここでいう夢はパソコンでいう共有フォルダのようなもの。本人も、侵入者たちも、互いに影響を与え合うことができるルールになっている。ユング心理学でいう、集合的無意識の共通、の概念をモチーフにしているのかなと思うが、専門外なので詳しい方の解説を待ちたい。そうした教養のある方にとっては、きっと見ごたえがある作品であろうと予想する。 くせのある編集は最後まで続くが、とくにクライマックスではサイトーと主人公が絡む「あるべきはずのシークエンス」が100%カットされており、それがラストショットの絶妙な切り方へとつながる。ノーラン監督は、あえて解釈が真っ二つに分かれるように本作を作った。正解は出しませんから、さあ存分に議論してくださいというわけだ。 PR
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