09.15.05:29
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04.17.12:56
さてさて、このアニメ、何が特徴的かと言うと、一応、ファンタジーの体裁を取りながらも全然、剣も魔法も出てこない。あくまでもセリフ本意と言うか、活劇本意の芝居構成になっているのである。そして完全にロードムービーとして作られているところである。 冒険物のアニメは数々あれどロードムービーと呼ばれる物はちょっと思い付かない。有名な「母を訪ねて3千里」でさえ、ロードムービーと呼べないだろう。ロードムービーであるならば、もっと牧歌的で在るべきだし、あまり運命的な展開は許されないのである。 作品のムードとしては淡々として物語の展開あるだけである。そんな書き方をすればまるで詰まんない作品みたいに見えるかもしれないが、それは全然違います!キリ★そんな異色ファンタジーィイイイイ!! ロードムービーアニメっつうのは新しい感覚かもしれんね。ファンタジーで一切、魔法を表現しないとか意図的に演出を封印してセリフ回しやシナリオプロットに特化して牧歌的にストーリー構成を詰めて行くには、それ相応の勇気とチャレンジ精神に溢れているのだろうけども、見事に成功させている。実際に作品を見ていて飽きることはないよ。 では、この作品のエッセンスとは何なのか? もう全ては行商人・ロレンスと賢狼・ホロのキャラクターの面白さに尽きると思う。この一見、交わらないような両者が出逢って、旅をして、その結末に至るまでが丁寧に描かれている。とても自然な会話から生まれる不思議な関係──“絆”とでも言えばいいのだろうか。ここに妙な勘ぐりを入れる必要はなく、なんというかとても温かい気持ちにさせtくれんですね------♪ そして、旅先で様々に絡んで来る悲喜こもごもな人間関係。そして良く出て来るテーブルトークと酒を酌み交わすシーン。これは全て起承転結で繋がっていて、ラストのどんでん返しへの布石となっている。そうなんだよ、旅先では必ず癖が強い人間なり、まあ、何ぞの動物の化身らしき者が登場する訳ですが、ロレンツは持ち前の洞察力でその裏をかき、それでも大変な場合はホロが知恵とウイットを働かせて万事解決・・・と言う大きな定石が崩れる事無く貫かれているんですよ。 そして、それがわざとらしくも無く、実に自然な流れとして違和感無く毎回繰り返される、ロレンツはホロに対して高飛車には出るものの、結局、手の上で踊っている、しかしながら、ホロはあくまでもあくまでもカワイクちょっとワガママな少女で在り続ける。。。その絶妙な設定が会話劇を生み、旨いシナリオへと繋がっているんだろうね。 あらすじ: 旅の青年行商人クラフト・ロレンスは、商取引のために訪れたパスロエ村を後にした夜、荷馬車の覆いの下に眠る一人の密行者を見付ける。それは『ヨイツの賢狼』ホロと名乗る、狼の耳と尻尾を持つ少女であった。ホロは遙か北の故郷『ヨイツ』を離れての放浪の中、パスロエ村の麦に宿った狼であった。ホロは神と呼ばれ、長年村の麦の豊作に尽くしていたが、農業技術の進歩によってないがしろにされるのを感じ、望郷の念を募らせていた。そしてついに収穫祭の日、通りかかった荷馬車の麦束に乗り移って、村を脱出したのであった。彼女が狼の化身であることを知ったロレンスは、彼女を旅の道連れとした。二人は行商の途中、様々な騒動に巻き込まれながら、ホロの故郷を目指して旅をすることになる。尚、タイトルの「狼と香辛料」の名前の由来は、狼はホロのことだが、香辛料は物語中の戯曲中の台詞より、取引先の館長が放った言葉に由来する。 ほなな~♪ PR
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04.16.14:26
監督はクリストファーノーランはもう、ハリウッドではそこそこの地位を確立しているんじゃないかしらん。まだまだ30代後半の若手なんですけどねぇ。個人的にはかなりの才人であると注目してますのん♪ ノーランは最初、メメントと言うかなりローバジェット(低予算)の映画で注目を集め、その才能を世に知らしめました。しかもこの映画の元ネタは実弟の物であり、なんだかウォシャオスキー兄弟を彷彿とさせます。 その後、バットマンビギンズから新シリーズでのバットマンの製作バトンを受け、ダークナイトではその大胆な演出と巧みな心理描写で興行的にも大ヒットを飛ばしました。基本的にこの監督はは常にシリアスでBGMやアクションなど極力控えめなのが特徴であり、心理学に通じた人間心理を探求した作風ですね。脚本の台詞一つ一つ練りに練りこむ徹底性が強く、アクション映画に対しても勧善懲悪な内容と一線を画し悪役や他の脇役にも共感できるように描いているところが非常に面白いです。 そして、このインセプションはノーラン監督の完全オリジナル原作・脚本。当然に期待していい作品です。そしてテーマはズバリ人間心理。そしてその舞台はヒトの夢の中。しかも、本人曰く、10年以上前から自分の中で暖めていた作品だそうです。しかもこの作品、その冒頭から日本が舞台になっていて、渡辺謙も最初から最後まで重要な役回りで出演しまくりです。 結構、日本が出て来るって、ノーランのセンスと無関係ではないんですよね。およそノーランの作品っておよそハリウッドらしくない。さっきも言った様に全く勧善懲悪じゃないし、心理描写がかなり多い。どちらかと言うと日本のSFアニメに非常に近い。。。アキラとかEVA、甲殻機動隊なんかの系統と言っていいかもしれんね。 ・・・・・というわけですから、面白くない筈がない。 でもって、何処がどうイイ!とか、内容でここがイイ!などという話はいくらでも出来るんですが、ネタバレにもなるんで、あまり深く追求するのはよしましょう。。。 ただ、はっきり言えるのは、ハッピーエンドではありません。 あらすじ: この作品における夢の世界を、対象個人の脳に侵入するようなイメージで捉えてはいけない。レオさまはじめ精鋭チームが侵入するターゲットの「夢」は、しかしそのターゲットの脳内だけにある要素で作られているわけではない。エレン・ペイジ演じる「デザイナー」は侵入先の夢の世界を(外部から)細かくデザインできるし、ほかにも姿かたちを自由に変えられる能力を持つ男などが存在する。対象の脳内にいるはずのない(ターゲットが一度も会ったことの無い)登場人物が出てきて、主人公を悩ませる場面も頻繁に出てくる。 ようするに、ここでいう夢はパソコンでいう共有フォルダのようなもの。本人も、侵入者たちも、互いに影響を与え合うことができるルールになっている。ユング心理学でいう、集合的無意識の共通、の概念をモチーフにしているのかなと思うが、専門外なので詳しい方の解説を待ちたい。そうした教養のある方にとっては、きっと見ごたえがある作品であろうと予想する。 くせのある編集は最後まで続くが、とくにクライマックスではサイトーと主人公が絡む「あるべきはずのシークエンス」が100%カットされており、それがラストショットの絶妙な切り方へとつながる。ノーラン監督は、あえて解釈が真っ二つに分かれるように本作を作った。正解は出しませんから、さあ存分に議論してくださいというわけだ。 |
04.15.01:15
では、何故取り上げたかって言うと、とりあえず新房監督の最新作で、シャフトめしウマ状態を観察~っ!!とか思ったからであります。 正直、普段は少女マンガ何ぞホトンド読む事も無く、アニメで見た記憶があるのは・・・えーとぉ、、、エースを狙え!とかベルばら、くらいしか記憶に無いのだけれども、このまりあほりっくは唯一笑えたねぇ。。。パタリロ以来かな。 個人的には、百合設定のストーリーはあんまり興味ないし、それで話が広がるとは思えないんだけれども、この作品はちゃんと奥行きを持ってストーリーが展開して行く。そこは無理を感じることもない。 さて、この番組の最後には結構なつかしい曲が使われているが、ここあえてその点に注目したい。ここで使われているのがYMOの名曲「君に胸キュン」。これは完全に監督である新房のセンスであることは間違いないと思うが、年代的に壷な曲でもあるんでしょうな。これは明らかに絶望先生とかも同じ感覚で選んでいるのが見て取れる。 そんなわけで、おっさん世代視点から、なぜ「まりあ†ほりっく」にYMOの「君に、胸キュン。」が選ばれたのかを、うがった目で考察してみます。 「君に、胸キュン。」は最初から「テクノ歌謡」の名を語り、「はい、ひねくれますよー」というレッテル貼りを自分に施しています。Perfumeが人気あるのに便乗しつつカウンター、というスタンスともとれますね。この独特なはりぼて感は、ちょうど作品の主人公鞠也に当てはまります。鞠也は超絶美形の女装っ子。どこからどう見てもかわいらしい少女なのに、中身はがっちりドSな男子なわけですよ。・・・オカマじゃないのよ。 |