06.20.05:04
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04.01.13:32
漫画原作の奥 浩哉は、このGANTZを発表する前にHEN(変)で、同性愛をテーマにした作品である程度の成功を収めていましたけれども、全く違った世界観の漫画でもそれ以上のヒットを出した訳ですね。かなり作品の幅が広いマルチな作家さんです。 現代を舞台にしたSFの体裁はとっていますけど、内容は何だか不条理でもあり、カフカのような世界観も感じられます。作者本人曰く高校時代から暖めていた物であるらしく、必殺仕事人をSFテイストを加えたのだそうです。 不条理とも言える死と隣り合わせの緊張感。こういった作風は鬱作品として結構支持はされ易く、EVAなども大きく言えばこの系統の作品であると思うし、「マドカ・まぎか」もこの延長ではある気がする。 よく残酷なシーンの演出としてそのシーンのバックに爽やかで明るい曲を流すとより残酷性が増し、場面が引き締まると言う方法があります。EVAでも破の中で「翼を下さい」を利用してそんな方法を使っていたし、メトロポリスの劇場アニメでも都市が崩壊するシーンの中でこの演出を巧みに利用していました。大友克弘もこの点を強調しています。 このシュールな演出は映画版GANTZの中でも色々な部分に散見され、例えばラジオ体操の曲を流してみたりとか、むかしのフォークのナンバーを使っています。そしてそれらのシーンは如何にも残酷なのです。そして更にそれを進化させてると思えるのが、GANTZに浮かび上がる文字の効果。。。 GANTZに浮かび上がるオドケタ文字は女子高生のメールの乗りで無邪気に出て来るのに、内容は残酷で登場人物を絶望に陥れる内容ばかり・・・そしてこの無邪気さと書かれている内容のギャップは見る者に恐怖感をおぼえさせる程にぞの残忍性が伝えてくれます。もちろん、○○星人という一見ふざけた演出もGANTZの残忍性を表現するには大きい役割を果たしているにも無視出来ませんね。 リビドーとタナトスを一度に伝えようとするこの表現は今後、作中でマネする作家kさんも出て来るかもしれませんね。 今回の映画はアニメ版のストーリーとほぼ描き切っているような終わり方(少し映画用にアレンジはしていますが・・・)をしていますが、まもなく解決編とも言えるべき後編が用意されているそうです。これは原作とは離れて独自の展開をする模様ですが、作中の不条理感をどこまでスッキリさせてくれるのか、いまの内から楽しみです。 追々、後編についてもブログでは触れてみようと思う。 あらすじ: まったく就職が決まらない大学生の玄野(二宮和也)と、彼の幼なじみで正義感の強い性格の加藤(松山ケンイチ)は、電車にひかれて命を落としてしまう。しかし、黒い謎の球体“GANTZ”が彼らを呼び出し、“星人”と呼ばれる異形の敵との戦いを強いる。加藤は争いを避けるが、玄野はサバイバルに身を投じることを決意する。 ほなな~♪ PR
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03.30.13:00
ちなみにサイレントランニングとは戦術用語で、潜水艦が攻撃を避けるためにソナーで所在をつかまれぬよう音を出さないで行動する戦術の様式のことですが映画の中身と直接的には関係ありません。 実は世界的に有名な特撮技術屋でダグラストレンブルという人物がいまして、この作品は彼の唯一の監督作品なんですね。日本で言えば、彼は円谷英二のような存在に当たるんでしょかね。SFXの神様として有名です。 彼の名前を一躍有名にしたのは「2001年宇宙の旅」での特撮。その後、スタートレックや未知との遭遇などを手掛け、「ブレードランナー」で特撮監督をやり、その名を不動の物としました。でも彼はその生涯でこの「サイレントランニング」と「ブレインストーム」の2本しか直接メガホンを取った作品はありません。 さて、この映画は日本では劇場未公開で有名になるきっかけはむしろTVでした。日曜洋画劇場で最初に放送され大反響を浴びたのです。その後何度かテレビでは放映されて、レーザーディスクタイトルの発売へと至りました。 このダグラストランブルって人、その作品の先見性でも注目をあびてます。ブレインストームではバーチャルリアリティを予見したものであったし、このサイレントランニングのテーマはズバリECOでした。未来のの地球で絶滅しかけている植物の生存に付いて深く静かに問いかける映画なのです。 そして基本的には暗い作品です。なんですけど、マスコットみたいな3体のロボットが出て来て雰囲気を和ませてくれます。それが小さくて非常にカワイイ。なんか女の子受けしそうな存在です。名前はドローンのヒューイ、デューイ、ルーイ。名前の元ネタはドナルドの3匹の甥っ子たち。でもこれは人が入って動いているんです。見れば判るけどチョット驚きですよ。 聞くところによると、ヴェトナム戦争で負傷して体のかなりの部分を失った、「その小さな機体にはいることができる俳優」によって演じられているそうです。 でもこの話、トリビアとして一体どうなんやろ? あらすじ: 地球から緑が消えて久しい未来。植物は宇宙ステーション内のドームでわずかに栽培されているに過ぎなかったが、遂にそのステーションも放棄の命令が下る……。 ほなな~♪ |
03.26.12:30
齢は古希の老齢なんですけど、描き出す世界観は新し過ぎて、先鋭的(?)ではっきり言って良くワカリマセン。やっぱり天才なんでしょうね。言葉としては鬼才とか言われてますけどね。 このテリーギリアム。ハリウッドでは物凄く崇拝されていて、ギャラ要らないから出演したいって言う役者さんが結構存在します。しかも、世に名を馳せている有名人ばかり。。。 この映画は製作途中で主演のヒースレジャーが死んでしまうと不幸に見舞われ一旦中止になったのだけれども、監督を慕う有志たちによって製作は再開され、ギャラを放り投げて有名俳優がその穴を埋めました。 その顔ぶれがジョニー・デップにコリン・ファレル、ジュード・ロウという名優たち。これはチョットすごいよね。寧ろ当初よりも豪華な映画なっちゃったんじゃないwww そして、この映画の設定がストーリー性よりも芸術性を重視したファンタジーだったことも奏功したかもね。同一人物を結果3人の役者で演じ分けても映画として作品としてちゃんと成立してしまっている。そうです、この映画はかなりぶっ飛んでいて奇想天外な作品なのです。ハイ。 ギリアムも例えば「12モンキーズ」ようなパニック映画もあるんだけど、イメージし易いのは幻想的な世界観を描く作品群。そしてこのタイトルはその筆頭に上がるんじゃないかと個人的には思っている。 で、で、一番注目すべきとこはセットと色調ですな。 世界観も面白いけれども、監督の色彩感覚はティムバートン以上だと思う。 実は彼、テリーギリアムはアニメーター出身なんですねぇ。。。そしてイラストレーターでもある。色彩に拘るのは経歴からして至極当たり前なんだけれども、現場は結構大変だったりするんだよね。きっと。。。そして、監督デビューのきっかけがモンティパイソンだから年齢的にもご高齢なのが判ってしまう訳です。 個人的にはキューブリックの世界観を継承する能力がある人ってこの人しかいないんじゃないかしらん。代表作は「未来世紀ブラジル」とか「バロン」とかになっちゃうんだろうけど、2CHのひろゆき氏もこの監督の熱狂的なファンで有名だったりしますよね。同氏が運営するニコ生管理会社の名前が「未来検索ブラジル」って言うくらいだしネ。 はっきり言って好き嫌いはきっぱり分かれる映画だとは思いますね。世界観が理解出来なければストーリーも難解なんで、退屈するかも。。。デス。 ほいでほいで、主演女優のリリーコールは日本では今一なじみが無いのだけれど、エキゾチックで非常にかわいい方です。それだけでも一見の価値ありありです。 あらすじ: 鏡で人々を別世界に誘う見せものが売りの、パルナサス博士(クリストファー・プラマー)の移動式劇場はロンドンで大盛況だった。観客は博士の不思議な力で自分が思い描く、めくるめく世界を体験できるのだが、そこにはある秘密があった。トニー(ヒース・レジャー)はそのアシスタントとして観客を鏡の世界へと導く役目を担っていたが……。 ほなな~♪ |